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アルゼンチン、未成年の性別適合治療を禁止すると発表
ミレイ政権は、2012年の法律を改正し、未成年の性別変更を禁止するとともに、ホルモン治療や手術を認めない方針を示しました。
アルゼンチン、未成年の性別適合治療を禁止すると発表
「極端に推し進められ、子どもに強制的または心理的圧力によって適用されるジェンダー・イデオロギーは児童虐待にあたる」 と大統領府は声明で述べました。 / 写真:ロイター
2025年2月6日

アルゼンチン大統領府は、ハビエル・ミレイ大統領が未成年の性別変更治療や手術を禁止し、トランスジェンダー女性の女性刑務所への収容に制限を設ける方針を決定したと発表しました。

大統領府によると、ミレイ大統領は、受刑者の収容先を犯罪時点での登録上の性別に基づいて決定するよう命じる見通しです。

さらに、大統領府は、性犯罪、人身売買、または女性に対する暴力犯罪で有罪判決を受けたトランスジェンダー女性は、女性刑務所に収容しない方針だと述べました。

一方、大統領府は、女性刑務所に収容されているトランスジェンダー女性の人数や、こうした犯罪で有罪判決を受けた人数についての詳細を明らかにしていません。

この発表は、アメリカの裁判所がドナルド・トランプ大統領の就任初日に署名した大統領令を無効化した直後に行われました。この大統領令は、女性刑務所に収容されている16人のトランスジェンダー女性を男性刑務所へ移送し、性別適合治療を打ち切る内容でした。

ミレイ政権は、2012年に制定された性自認の変更を認める法律を改正し、未成年のホルモン治療や性別適合手術を禁止する方針を示しました。

大統領府は声明で、「極端な形でのジェンダー・イデオロギーを子どもに強制的に適用したり、心理的圧力をかけたりすることは、児童虐待にあたる」と述べました。

この発表は、ミレイ大統領がスイス・ダボスで演説を行った数日後に発表されました。同大統領はその演説で、「フェミニズム、多様性、インクルージョン、中絶、環境保護、ジェンダー・イデオロギー」に疑問を呈し、これらの進歩的な政策を「根絶すべき癌」と批判しました。この発言を受け、アルゼンチン国内では抗議デモが相次ぎました。

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