ガザは現在、世界で人口比あたり最多の児童切断者を抱える地域となっています。これは、イスラエルによるパレスチナ自治区への1年以上にわたる戦争の結果であると国連が発表しました。
「ガザは現在、人口比あたり世界最多の児童切断者を抱える地域となっています。多くの子どもたちが手術中に麻酔すら受けられずに手足を失っています」と、国連事務総長アントニオ・グテーレス氏は月曜日、カイロで開催された人道支援促進会議で、代理によって読み上げられた声明の中で述べました。
戦争で荒廃したガザの状況を「凄惨で終末的」と表現したグテーレス氏は、この地域のパレスチナ人が直面している状況が「最も重大な国際犯罪」に該当する可能性があると警告しました。
グテーレス氏は、紛争による壊滅的な被害と国際的な行動の緊急性を強調しました。「栄養失調が蔓延し、飢餓が迫っています。その一方で、医療システムは崩壊しています」と述べました。
また、支援物資の配送に対する厳しい制限を批判し、現在の支援レベルを「極めて不十分」と表現しました。
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の統計によると、先月ガザに入ることができた支援トラックは1日平均65台に過ぎず、戦争前の1日平均500台と比べて大幅に減少しています。
「政治的意志の危機」
国際支援団体は、ガザの悪化する状況について繰り返し警告を発し、市民を飢饉の瀬戸際に追い込んでいると訴えています。
これらの団体は、ガザ地区に届く支援物資が、イスラエルの戦争開始以来、最低水準にあると述べています。
紛争初期にガザ地区への完全封鎖を一時的に課したイスラエルは、支援物資の問題について、支援団体が大量の物資を取り扱い、分配する能力が不足していると非難しています。
グテーレス氏は、ガザへの支援物資の封鎖について、「物流の危機ではなく、政治的意志と国際人道法の基本原則への敬意の危機だ」と述べました。
一方、UNRWAは、2024年10月6日から11月25日の間、激しい戦闘が続くガザ北部への支援物資の搬入試みがすべて「拒否」または「妨害」されたと報告しました。
グテーレス氏は、UNRWAを「何百万ものパレスチナ人にとって代えのきかない命綱」と表現し、「UNRWAが閉鎖を余儀なくされた場合、その重要なサービスを引き継ぐ責任はイスラエルにある」と付け加えました。